竹原市忠海町の東墓苑にて、古いブロックの囲いを活かしたお墓の建立工事
三原市・竹原市を中心にお墓のお仕事をさせていただいております、安芸石材の倉橋です。竹原市忠海町の東墓苑にて、古いブロックの囲いを活かしたお墓の建立工事をさせていただきました。
竹原市忠海町 東墓苑 建立工事
知人の方から、お墓の建立をご希望のお客様をご紹介いただきました。建立場所は時々お世話になっている竹原市忠海町にある東墓苑です。ご一緒に現地へ向かい、お話を伺いました。
こちらがもともとお客様がお持ちだった墓地です。幅6m、奥行きも3m以上あり、20㎡くらいのとても広い墓地でした。コンクリートブロックで囲いが作られて、中もコンクリートが打ってありますが、汚れで真っ黒になっていてひび割れも見られます。求められてそのままの状態で、30年近く経っているのではないかと思われました。ご一緒に現地確認をしてお話を伺うと、ここに巻き石を巻いてお墓を建てたいこと、ブロック前面の見えている場所は石を貼って見えないようにしてほしいことをご希望でした。とても広い墓地でしたがお考えのご予算があったので、工夫しながらそのご予算に収まるように工事を行うことになりました。
工事が始まっています。巻き石を縁のブロックの上に設置しています。とても広い敷地なので、巻き石もとても長さのあるものです。
長い部分は2本の石を継いでいきます。細かく調整しながら据え付けを進めました。
巻き石の角の部分はボンドで接着し、L字の金具で固定、石と石が開いたりずれたりしないようにしています。巻き石を設置したら、お墓を設置する場所の既存の古いコンクリートをカットしてそこに新しく基礎を打ち直しました。完成した基礎の上に、お墓の一番下の一枚台(芝台)を設置しました。
一枚台の上に大台と上台を据えて、大台の手前に膳台(供物台)を設置しました。膳台の前面は家紋を彫刻しており、傷がついたり汚れたりしないようにゴムシートを貼ったままの状態です。
お墓を据えたあと汚れないように養生して、お客様からのご要望でその周りにコンクリートを打ちました。
数十年前のコンクリートも、補強して耐久性を上げることができました。ひび割れていた箇所もなくなり、見た目にもきれいです。巻き石の数か所に穴をあけており、コンクリートにわずかな傾斜を付けて、中に水が溜まらないようにしています。
ブロックの前面には、このように化粧の石貼りを行いました。表面はサンダー仕上げとなっていますので、少し白っぽく見えています。巻き石との仕上げの違いで、巻き石がより際立つようにしました。
入り口の階段部分にも石貼りをして、たくさんの五色砂利を敷き詰めて完成です。
中央にお墓本体、右手に法名碑を配置しました。浄土真宗のお墓で、棹石正面に倶会一処、ご家名は上台に入れる方も多いですが、今回はご希望で花立に彫刻しました。香炉は扉付きのもので、手前にはご希望で踏み石も設置しました。表面は濡れてもすべりにくい加工をしています。
外柵前面です。古くなったブロックが見えなくなり、とてもきれいな仕上がりです。砂利は当店でいつも使用している五色砂利です。園芸用の砂利などと違い、色合いや粒の揃いも良いお墓用の砂利です。以前使っていたものはしばらく経つと色が冷めてしまっていたのですが、こちらの砂利石はとてもきれいな状態を保つので、気に入っておすすめしています。
お施主様は県外にお住まいの方でしたが、お父様が忠海町にお住まいで、お帰りになった折にはお施主様もお父様も工事のようすを見に来てくださり、喜んでおられました。完成後まだお会いしていないのですが、ご納骨を来月に控えておりますので、お会いしてご感想をいただけるのを楽しみにしております。当日はお天気に恵まれるとよいですね。
今回は、20㎡ほどととても広い墓地でしたが、数十年以上前に作られたブロックの囲いも活かしながら、できるだけお客様のご負担を抑えて建立することができました。墓地の状況やご希望・ご予算はお客様それぞれで違いがありますが、色々な工夫をしながらそれぞれのご事情に応じた工事を行うことで、ご満足いただけるお墓作りができます。これまでのたくさんの経験から、色々な方法をご提案いたしますので、どうぞ安心してご相談ください。
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