三原市内寺院墓地にて、頑丈な一枚台の永代供養合祀墓を建立

三原市・竹原市を中心にお墓のお仕事をさせていただいております、安芸石材の倉橋です。三原市内のお寺様にて、一枚台の頑丈な永代供養合祀墓を建立させていただきましたので、ご紹介いたします。

 

三原市内 寺院 永代供養合祀墓

 

いつもお世話になっているお寺のご住職様から、合祀墓の建立をご相談いただきました。近いうちに次の世代のご住職様へ引き継がれるそうで、「自分の最後の仕事」として建立をお考えでした。

 

こちらはご提案した図面です。合祀墓のパンフレットを色々と見ていただいて、その中でも理想に近いものにご希望を伺って手を加えてデザインし、数回手直しをして決定しました。花立は、ご家族ごとにお花をたくさん持って来られてもお供えできるように、通常よりも大きな筒を入れています。上に乗っている宝珠の形も、気に入られた蓮の花を模した形をお選びいただきました。

 

工事が始まっています。合祀墓は通常のお墓よりも大きく重量もあるため、一層頑丈な基礎を打ちました。納骨室は通常のお墓よりも深く、たくさんのご遺骨を納められるようにしています。底は土のままとしているので、将来的にはご遺骨を土に還すことができます。

基礎が完成したあと、一番下の一枚台を据えて、4本の柱のうち1本を据えました。また、柱にはホゾを付けています。通常のお墓では耐震ボンド等で接着しますが、今回はより強度を増すためにこの方法をとりました。

 

一番下の台石は四つの石で組み合わせて作ることもでき、費用面は抑えることができますが、一枚石を使った方が地震などの揺れにも強く、強度が高くなります。永代供養墓は、何十年先まで安心してお参りができることが前提となりますので、一枚の石をくり抜いた一枚台としました。

 

まず柱を4本設置して、柱のホゾに壁石を差し込む形で耐震ボンドを併用してそれぞれの間に設置、正面の壁石には銘板を付けています。このあと、この上に天板をのせてそこへ宝珠を設置します。柱の天面にもホゾがあるので、天板をガッチリと固定して地震等でも開かない構造です。そのあと花立と線香立を置き、目地を入れて完成です。

 

合祀墓が完成しました。

 

正面の銘板は黒御影石で作成、お念仏を入れて、文字には金箔を貼りました。お念仏の下には蓮の花を彫刻して、多彩な色を付けています。ご住職様がご用意くださったお写真をもとに、ご希望に沿うように着色しました。

 

花立、線香蝋燭立です。通常のお墓よりも大きな花筒を4つ設けた、ご希望通りたくさんのお花をお供えできる花立です。観音開きのガラス扉がついた線香蝋燭立は、風の影響を受けずにお参りすることができます。浄土真宗のお寺様なので、中の香皿はお線香を寝かせてお供えするタイプとなっています。また、天面は供物台を兼ねています。

 

宝珠です。気に入っていただいたデザインのものを設置しました。宝珠があることで、高級感や華やかさが加わっています。また、宝珠の後ろの天板部分にハッチがあり、そこから納骨ができる仕組みとなっています。

 

両側面の上の方に、内部の空気を循環して、ご遺骨を湿気などから守るための空気口を付けています。今回の工事は、普段扱っている一般的なお墓とは違い、大きな部材も使用した特別な工事でしたので、施工の際は手順をしっかり確認して、慎重に行いました。

ご住職様には、「思った以上にいいものができた」と大変うれしいお言葉をいただきました。「最後の仕事」と思いを込められていた永代供養合祀墓が完成し、安心されたご様子でした。この先数十年、100年と代々継いでいくことのできる頑丈な合祀墓になっていますので、皆様に末永く安心してお参りいただけますと嬉しい限りです。

この度は当店に建立をご用命いただきまして、ありがとうございました。また、ご住職様にはこれまで大変お世話になり、改めて感謝申し上げます。これからもお寺様のお役に立てることがございましたら、お手伝いさせていただければ幸いです。